ルワンダの首都、キガリに到着した。
大きな村という感じで、見所もなく正直楽しい場所ではない。
ここで、コンゴ(旧ザイール)に近い火山国立公園に行こうか、迷っていた。ここにはエルゴン山よりも高い4千5百ウンメートル の山があるのだ。ガイドブックによるとこの山には地雷が埋まっているし、反政府軍も潜んでいる可能性があるので、トレッキング目的での入場はできないとあった。今日ツーリストオフィスに行くと、現在観光客が入れる状態にはなっているとの事。しかし、この国も山を登りにくる外国人から(というよりは国立公園入場者−例えばゴリラを見るハイキングツアーは一日なんと250ドル)外貨を獲得しようと必死で、値上げに次ぐ値上げ。2日間のトレッキングが100ドルと言われたので行く気が失せてしまった。
日本的感覚から言えば、4500メートル峰が12000円なら安いじゃないかとなるかもしれないが、まあ諦めたのには別の理由もある。
その山の麓となるルヘンゲリへ行って見ようかとも思ったが、今は雨季、山は霧の中であろう。
しかし・・・
とも思う。密林に囲まれた、人気のない内陸のアフリカこそ、自分の求めていた、想像の中のアフリカではなかっただろうか、と。
期待を裏切られること、それがアフリカの旅に求めていたものだったと思う。西アフリカはなかなか期待を裏切ってくれるハプニングが続出し、その困難を楽しんだものだった。東アフリカに来ると、全てが発展しすぎて、期待外れである。期待を悪い方に裏切ってくれないのだ(唯一といえば全ての国立公園の入場料が値上げしていることであろうか)。
これが僕が長い間、恋焦がれていたアフリカなのだろうか、と最近思うのである。
行きたい場所にいけない(いかない)事が多い最近。しかし反面、それら裏付ける理由を自分で必死に探している様にも思える・・・要は言い訳である。
1.神秘に満ちた月の山、ルウェンゾリ登山を諦めた。
北、西、東アフリカのすべての最高峰を登ったのでこの文句無しの中央アフリカ最高峰にも登りたかった。
しかし、ファッキン・ウガンダ政府。登山料金が2倍以上に上がっていた。7日間のトレッキングで480$である。高いのか安いのか・・やっぱり高い。何よりも、この山も雪と氷河に囲まれていて7日間歩いても一つのピークも踏めない(ルウェンゾリは単独峰でなく巨大な山塊、いくつもの頂がある)のだ。そして、ここは常に霧と雨がすごく、今の貧弱な装備では心許ない。
この前に、ウガンダ第二峰エルゴン山に登った。ケニア山やキリマンジャロとあまりにも植生が似ていて、もう東アフリカの山はいいや、と思ってしたのも理由の一つだ。そしてこれが、ルワンダの山にもあまりこだわりがなくなった理由でもある。
と以上複数の理由により諦めたのであった。
ルウェンゾリはいつか登山の技術を身につけてからまた来たいと思う。
2.アフリカに来たいと思ったときから、コンゴ(旧ザイール)の密林の中に入っていくのは夢だった。コンゴといえば今はアフリカの危険地帯としてその名を馳せてしまっている。
最近、中に入った旅人がいるという噂はちらほら聞いたことがあるが、調べれば調べるほどそれがいかにリスクを伴うことだか実感する。コンゴの内戦には9カ国もの国が絡んでいて、この東アフリカでは主にここ、ルワンダの軍隊が絡んでいるらしい。東部コンゴはルワンダ軍の制圧下にあるらしく、ビザも国境で取る東部コンゴのみ有効なビザみたいだ(偽情報だったらすみません)。今日、試しにコンゴ大使館に行ってみたが、それは跡地となって、もうこの国にはコンゴ大使館は存在しないのである。
そんなわけで、夢のコンゴには行けそうにない。やはり、命が惜しいし、戦争をやっている国に入っていくのは賢い行為ではないと思う。そして、チャドの賄賂地獄で疲れたように、この国も旅そのもとして楽しくはなさそうである。
そしてこりゃまた諦めた。
なんだか言い訳ばっかりみたいで情けない。それが最近いやなんだよなあ。
人生で後悔をしたくないので旅に出た。旅に出てまで後悔はしたくないものである。
そして、思う。こんなに快適な旅でいいのだろうか?なんでどんどん快適になっていくのだろう。もっと過酷な旅がしたい(治安的に過酷なのはいやだけど)と思うのだ。快適な発展したアフリカ。なんだろうなあ・・・・・・
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