ナイジェリアからカメルーンに入り、その国土を100kmキロだけかすめ、チャドの首都ンジャメナへ。ここにはスーダンビザが果たして取れるのか確かめにきたのだ。ガイドブックも旅人の情報でも、スーダンビザを西アフリカで取得するのはほとんど不可能となっている。
すなわち西から東への陸路横断は事実上不可能ということになり、実際カメルーンやガーナあたりから東アフリカへと飛ぶ旅人が多かった。
たとえビザを取得できたとしても3週間待ちということだった。3週間待ってでもビザが欲しかった。陸路での横断をこんなとこで断念したくないのだ。それならカメルーンで待つかと思い、ここ、チャドに来たのであった。
カメルーンの出国イミグレーションは温和。
しかしチャドのイミグレ。書類に記入し終わった後、係官は 「3000CFA(600円)」
と言った。もちろん賄賂である。
拒否すると
「じゃあ、スタンプ押してあげないからもう出てった出てった」と言うのである。それも困った。おいおい、ちゃんと仕事しようよ。粘り粘って、なんとか違う部屋に通される。
そこで無事スタンプ。
ついで税関。ここでも当然のごとく賄賂請求「2000CFA!」もちろん却下。すると彼は「じゃあペンでも なんでもいいからくれよ」ときた。
疲れイミグレを出てゲートまで行くとまた警官に呼び止められる。
「 1000CFA 、ここを通るやつはみんな払うんだよ」
もう言葉も出ない。
バイタクもタクシーも、ジュースやさんもサンドウィッチもみんなボルボル。ゼロが一個多いよ。どうなってんだろう、チャド・・・
真っ先にスーダン大使館へと向かった。これがまた、あっさりとビザを同日に取得。これが「スーダン人って Too Kind って聞いたから是非いってみたいんだよ」と局員を誉めちぎったからくれたのかは不明。
ただヤウンデで会ったイギリス人とオランダ人は同じ場所で取れなくて、飛ぶことにしたと言っていたのでラッキー!
チャドから再びカメルーンへ。南下南下ひたすら南下。熱帯雨林と出会いジーメジメ。
さてワールドカップで日本を騒がせた遅刻大魔王カメルーン。予定12時間の列車は16時間とアフリカでは普通の遅れ。
ヤウンデはアフリカレベルの大都会。食もバリエーションが増え、ビールビールの大攻撃。今のところ良さそうな国である。
ここから西アフリカ最高峰のカメルーン山へと向かう。
(注※カメルーンから中央アフリカとしたが、それはカメルーンから東は通貨が中央アフリカセーファーフランとなるからである。ここら辺は実にあいまいな地域で、あるガイドブックではカメルーンを西アフリカに入れたり、違う本では入れなかったりするのだ。ただ、カメルーン山に関しては、その位置がナイジェリアと近いカメルーンの西にあるので西アフリカ最高峰とした。ちなみに中央アフリカの最高峰はルウェンゾリ山だと僕は思っている。)
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