ウガンダのカンパラからその西240キロ離れたフォートポータルへ。
フォートポータルはルウェンゾリ山塊の北東の外れ、山を登らない代わりに、未練がましく見に来たのだった・・・
西ウガンダは山々が多く、起伏のなだらかな低い丘程度のものが連なっている。「ここがいったい何処だかわからない」そんな錯覚がするほど非アフリカ的な風景が目の前に広がる。フォートポータルに近づくとあたりは一面のお茶畑となる。この町の側にはカルデラ湖がいくつもあり、その近辺をバイクを借りてまわった。
丘の頂上まで手入れされた段段畑はどこかしらアジアチック、おそらくアフリカで初めて見た、牧場らしい牧場(いつも牛は放し飼いだったしね)、「世界のお茶工場」とも呼びたくなる広大な茶畑、「ここはいったいどこですかーい」と叫んだ。
フォートポータル、2日目はアフリカらしい風景だった。ルウェンゾリ山塊の反対側に、森の民、ピグミー族が住んでいると聞き、彼らに会いに行った。
ルウェンゾリには登らなかったけど、ルウェンゾリには確かに行った、と言える。道は左右に曲がりながら、ルウェンゾリ山塊を越えていった。右手には深い谷が広がり、ここでも急斜面に家をこさえ、畑を耕し人々が暮らしていた。息を呑む光景とはこういうことを言うんじゃなかろうか。たとえピグミー族に会えなかったとしても、この光景を見れただけでよかったと思った。
ルウェンゾリ山を越えると、これまた、絶景が目に入った。ジャングルの中を茶色のセミリキ川が、まるでアマゾンのように蛇行して流れていた。その背後に広がるはコンゴの永遠のジャングル。
はあ〜。
ピグミー村は非常に観光化されていたが、彼らに会えただけでよかった。本当に小人のように小さい。黒人のホビットだ。身長は110cmくらいだろうか、自分より年上の人も子どものようにかわいいと感じてしまう。たのしい経験だった。
このフォートポータルの後は、アフリカのスイスと称されるカバレの近く、ブニョニ湖に行き、キャンプ生活。そもそも、前述したがウガンダ自体がアフリカの真珠と謳われており、その真珠の「スイス」である。アフリカのベニス−マリのモプティ、西の真珠−トーゴのロメもたいしたことなかったが、それらとは一味も二味も違う。本当に美しいところだった。湖の中にいくつもの山が浮いているかのようで、その山はきれいな段々畑となっていて。
ボートをこいで島を探索し、バーでビールを飲みながら雨季の雨音を聞いて、地元の子どもと遊んで、のんびりとした日々であった。
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