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01.誇り高きエチオピア
02.シミエン国立公園
03.入院!
04.悪の巣窟、ナイロビへ
05.おれたちゃマサイ!
06.赤道直下のケニア山
07.アフリカ大陸最高峰へ
08.アウトドアグッズマニア
09.偽札発見!悪徳ガイドにリベンジ
10.楽園
11.マリンディの悪夢・・・
12.悪の巣窟で停滞
13.密猟者が潜む山
14.ナイル川でラフティング
15.深夜の訪問者
16.黒人のホビット、ピグミーに会う
17.何を求めていたんだろう
18.大虐殺記念館
19.コンゴに行きたい!
20.内戦に遭遇

 
 
 
 

4. East Africa
mail_12 / 4th, APR,2003 @ Nairobi : KENYA
悪の巣窟で停滞

 

ナイロビにもう5日。通算で2週間くらいいるんじゃなかろうか?都会の吸引力に負けている。保険でお金がおりるからとはいえ、このアフリカでなんとも幸せなことに、日本からのカメラを受け取った。税関で6000円くらい取られたが、贅沢極まりの無いことだ。
日本大使館へ行くと、最近もナイロビは危険がいっぱいだと脅される。1週間前にツーリストが殺されただの、下町は絶対行くなとか、最近デモが多いなど。
確かに、タンザニアへ行って思ったことだが、ケニアの人々の目つきは非常に悪い。ケニア人よりタンザニア人の方が200%、顔が穏やかである。まあ、これはモンバサやここナイロビなどの都市部に限ってだと思うが。
あんな盗難もあった後なので、下町にはめっきり行かなくなってしまった。そして前回のナイロビ滞在と同じく、外を歩くときは常に後ろに気を払い、緊張感をもって歩く。
宿の人も
「宿を出てからあの大きな木までの間は夜は歩いちゃだめだよ。最近襲われることが多いんだよ。そうだなあ、時間は大体8時くらいが多いね」なんて警告してくる、確実な危険スポットまであるのだ。
こんなとこ住みたくないなあ。

宿や商店にはボディガードがいることが多い。
うちらの宿のそれはマサイ族。ライオンも殺してしまう勇敢な戦士は、最近ではこのようなガードマン的な職に就くことが多いという。
1ヶ月前にいたマサイは、童顔のやんちゃ坊主という感じで、鼻歌を歌うわ、日本語で挨拶はするわ、挙げ句の果てには僕のスイスアーミーナイフと自分のナイフを交換してくれなんて言ってきたり、とても可愛いマサイだった。
今回、宿に行くとそのマサイ君はいない。聞けば、里に帰ってるという。マサイのガードマンも交代制らしい。代わりに来たマサイくんはどうも都会になじめない様で、元気がないのでかわいそうだ。
なんせこの仕事、南京錠のかかったドアの鍵を開けるといういたってシンプルな仕事ではあるが、7日間連続24時間休みなし、とちょっと過酷なのである。
そんなにコキ使われて、いったいいくら貰えるのだろうか、そしてそのお金を手に入れて何を村に買っていくのだろうか?(ちなみにとある大使館で働いているドライバーの月給は1万5千円、これはケニア人のスタンダードからするとかなりいい方だという)
お土産をつくるマサイに、自ら写真を取られにくるマサイ、そして都会のガードマン。勇敢なアフリカの戦士、マサイの誇りが失われていってしまっている様でちょっと複雑だ。

なんだかんだ言って居心地のいいこのナイロビに別れを告げ、今夜ウガンダへと向かう。
キリマンジャロを登るまで、雨季が来てしまうからと焦って旅をしていた。1日2日のゆとりも惜しんだ。キリが終わって、日程の制約が無くなって、かねてから願っていたのんびりとした旅をした。
ただ人間、一度だらけるといくらでもだらけてしまうものだと思う。ザンジバルと海岸で十分のんびりしても、ここでだっていくらでもダラダラできる。
でもそんな生活まっぴらだ。

走るのが好きだ。
キツイのは嫌いだが、キツイ後の一瞬が大好きだ。
楽園のインド洋、海に別れを告げ。また行こうと思う。
アフリカの内陸部へと。
次に海を見るのは南アフリカになるだろうか。
内陸へ行こう。
今日も明日が楽しみだ。

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