ニジェールのザンダールからはナイジェリアのカノへ。
このナイジェリア、アフリカで最も評判が悪いといっても過言ではない。隣国のアフリカ人ですら恐れる国なのだ。みんな危ない危ないという。
ベニン人は言った「おお、ナイジェリア、ひどい国だ。あの国はアフリカで一番危険な国だ。あんな国大嫌いだ。隣の国だけど、あそこには二度と行きたくないね。」
ナイジェリアに行くというガーナ人はこう言った「俺はビジネスであの国に行くんだ、オーウ、でもあんな危ない国は一時間といないね。仕入れをしたら真っ先にベニンに帰ってくるよ。なに!ナイジェリアに行くって?お前みたいな白いやつが行ったら持ち物全て盗まれるだろうよ」
そしてガイドブックにはこう書いてあった「ナイジェリア人は命がけで強盗をするので、強盗にあったら決して抵抗しないこと」
この国の評判はまったくもってよくない。
事実、ついこの間も、ミスコンに反対した過激派ムスリムによって数百人がこのカノのちょっと南の町で死んでいる。
恐い恐い。
ナイジェリア人と話していると、ナイジェリアに対してどう思うってよく聞かれる。そこで「隣国のみんなが危ないって言うんだよー」と言ったもんなら、逆切れもいいところ。「俺の国はアフリカ1ナイスなんだ!」と怒られる。「他の国のやつらは嫉妬しているだけだ!」と。
「でもね、おいらの外務省も、ガイドブックも危ないっていうし、最近もあんなに人が死んでねえ・・・やっぱ、あんなに人が暴動で一週間も前に死んでたら、来る前の印象派ちょっと悪いよ」と反論したら
「世界はどこも同じだ、どこも危険なとこがある。あんなのもう一・週・間・も・前のことだ、もう大丈夫、安全だ」と怒られた。
この暴動に関しては、警察も一般市民も揃い揃って安全安全っていう。まるであの事件が10年も前のことだったかのように。
「っていうかあなたの安全感覚がおかしいよ・・・」って思うのである。
ここカノはナイジェリアのムスリムの中心地。モスクが異様に多く、チャドルを纏った女性にムスリムのカッコをした男性がやけに多い。なんかアラブのムスリムって自然だけど、アフリカのこんなサハラを越えたところで朝4時に、モスクから響くコーランで起こされるのはなんか違和感があるなあ。
今は断食月。日中は食べ物を見つけるのが難しい。
重なり、ナイジェリア人はやっぱり会う人会う人アグレッシブでちょっと恐いのである。
こんな国、トランジットだけで充分だ、逃げるように僕はこの国を去った。
さようなら
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