Beninから再び上昇し、ニジェールへ。マリから流れてきたニジェール川と再開。
またサヘル、サハラの麓へと戻ってきた。
ガーナなどの熱帯の地方を旅した後、やはりサヘルの国々は貧しいなあと思うのである。やはり国土が貧弱なのが一番の理由か、餓えた子供たちが非常に多い。空缶や空き鍋を持って、バス停をはだしで駆け回る。この子供たちはセネガル、マリ、ブルキナ、そしてここニジェールと多く、熱帯雨林が茂り、国土が豊かなガーナやトーゴなどでは見事に見れなくなるのだ。
バナナを食べて皮を捨てると、子どもが走ってきて拾う、そしてへたに残ったわずかな部分を食べる。スイカを食べ終わるとくれと言う、あげると白い部分を嬉しそうにかじる。屋台の後ろにはそうした子どもが控えていて、客が残したものをおばちゃんがまとめてボールにいれて配り、それはあっという間になくなる。
サヘルの国に残り物というのは存在しないのだ。
「養えなえないなら生むなよ!」と思うのである。
でもやることがないからやることをしちゃうんだよねやっぱり。
しかしその子どもに罪はなく、やはり子どもはよく食べて遊びたいよなあとつくづく思うのだ。
アフリカの悲しい一面である。
さて、ここニアメー。
一国の首都である。世界最貧国の一国といわれるニジェールのGDPは一人200$。
さすがに何もない。まあアフリカの都会!?はこれが普通でもあるが・・・
でも通りをらくだが悠々と行き来し、 ひとたび路地に入ればそこは砂で埋もれ、バイクなんかタイヤがスタックしたりしてる。首都なのに、こんなのは世界広といえどもここだけかも・・・
ニアメーからサハラ交易の古都アガデスヘ900km。 途中機関銃を持った警官が護衛の為乗り込んでくる。今だこの地域の治安は良くないようである。
アガデスは真のサハラの麓 。ホテルから一歩外に出れば、そこには泥でできた茶色い家々が並び、道はサハラの砂で埋もれ、通りにはターバンを巻き長剣をさした男がウロウロ。こいつらが実にカッチョよい。ここはサハラの遊牧民トアレグの町。アラブの血が混じっているのか肌の白いのも多い。
北へ行けばアルジェリア、北東の道は世界で最も孤立した町の一つという「ビルマ」を通じ、リビアへと続く。
ここはもう一つの地球の果て
「トランスサハラ」
この言葉がこれほど似合う場所はない。
スイスと同面積あるという、サハラに浮かぶ山岳地帯、Air Massif にトアレグのガイドと一緒に3泊4日のらくだツアーに出かけた。4日だけではたいした距離をカバーできなかったが、なかなか楽しかった。
日本の山が恋しくなるような、モロッコのような瓦礫だけの山だった。意外にもワディ(涸沢)沿いに緑が多く、素朴な村村を訪れながら、砂漠の砂の上で満点の星を見ながら眠った。
|