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Pamir Range |
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達成感はあった、しかし安堵感はなかった。なぜならこれまで会ったカラコラムのサイクリスト達に悪い情報をもらっていたからだった。 中国側も、国境にチェックポストはあるものの、入国管理所はおよそ120Km離れた町タシュクルガン。そして、どのサイクリストも国境から最初の町まで自転車で走らせてもらえなかったというのだ。 パキスタンのにこやかな国境警備隊とうって変わって、中国人の公安がブスッと「自転車は禁止だ」と言った。「バスに乗れ」と言う彼の後ろには同じく銃を片手に持って、こんな辺境地で暇をぶっこいてる公安が10人ほど、嫌みな笑いを浮かべながらこちらを見つめていた。 登るだけ登って、ダウンヒルも出来ないまま、僕は愛車と共に金属の箱に乗せられた。 バスが着いたタシュクルガンは面白みが一つもない町。標高は3200m、実に1500mもバスで下ろされてしまったのだ。 そして、翌朝も僕の進む道は、北へ、4200mの峠へと登っているのであった。 |
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