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Karakoram Range |
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「一緒に行こうよ。」とアンジェラが言った。彼女はネパールから自転車でやってきたイギリス人。髪をイスラム圏用にと短くし、体重も身長もそしておそらく腕の太さも僕を上回るタフな女性だ。その点僕はすでに恒例の水下痢にかかってしまったやわな男。 日本からイスラマバードまで空を飛び、このギルギットへは陸路を通ってきた。僕のカラコラム・ハイウェイはこの地から始まる。ギルギットはパキスタン北部を旅する者にとって拠点となる町である。誇りくさい路地にバザールの臭いがミックスし、その独特の雰囲気に思わず長居がしたくなる。ここからK2のベースとなるスカルドゥや辺境地チトラル、そして標高8125mのナンガパルバットまでは目と鼻の先だ。 道はやがて、想像していた通り、切り立った険しい山の合間を進む、砂漠の中の道となった。 途中北から南下してきた2人のスイス人サイクリストとすれ違う。昨日も宿にカナダ人の自転車乗りが2人いたし。やはりここは僕が思っていたとおり、今でもサイクリストのメッカなんだなあ。 しかし感動も束の間。水下痢=食料の摂取なし=灼熱の中の運動、と悪い図式の答えは流行りの熱中症もどきのハンガーノック。目標としていた村までたどり着けずにGulmet のホテルに着くや14時間耐久の深い眠りに落ちたのであった。 |
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