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2004 Summer

@6月28日

母校(大学)に行って200人の生徒の前で講義してきた。なに、講義といっても単に旅の話をしただけなんだけど、なかなかみんな聞いてくれるものなんだなあ。しかし、驚いたのは年齢の違い。僕が入学したときからもう10年も経ってしまった。しょえ〜・・・
感想を書くことが義務付けられていたので、200人分の感想文をもらって帰ってきた。これがなかなか面白い。
「感動しました!勇気が出ました!」とか「自分の中の何かが弾けました、夏はどこか行きます」とか「鳥取まで自転車で行ってきます」とか大抵はポジティブな意見でありがたいんだけど、なかには「あなたみたいにフラフラしている人についていける女性なんていないと思います。日本の将来が心配になりました。子供は生まないでください、病気が怖いですから」なーんてのもあった。うける・・。誓って言うけど、僕は今まで売春というのもをしたことが一度もない、ので変な病気に感染していないよ〜。ダニ熱病にはかかったけど。
こんなに大人数の前で話したことはあまりないので、終わってみれば言い忘れたこと、言っておきたかった事が残ったのでついでにここで書いておこうと思う。
話を聞いて、旅はものすごく過酷でアフリカの国々は想像以上に貧しいという印象を持ってしまった人が多かったみたいだ。シマッタ。
旅はある意味つらいときもあるけど、それが過ぎちゃうと何でも笑い飛ばせるくらい楽しくてしょうがないです。自転車の旅は過酷なときもあったけど、アフリカの旅行は想像していたよりは楽でした。
それと貧困。確かに西アフリカとか、子供がカンカラもって食べ物を求めたり、食堂の前で残飯を待っていたり、砂漠化で食物が育たなくなってどん底の貧しい国はあるけど、多くの場合においてみんなのイメージよりアフリカは貧しくないと思う。
何を貧しいとするかの価値観の見方だと思うけど、確かにアフリカの人々は全般的に賃金が低く、貨幣社会が浸透してなくて輸入製品を買うことは厳しい。しかし電化製品やテレビがないのを貧しいとするのは僕らの価値観からしか物事を見れていない。
たとえば、昔ながらの素朴な自給自足をしている村を訪れて、彼らは食うのには困らなくて親兄弟がほんっとに仲良く暮らしていて、日本人ができないような笑顔を度々見せてくれて、そんな時僕はいつも「幸せ」について考えた。幸せの言葉の意味、価値観について、今回ほど考えさせられた旅はない。
それと旅をする意味?みたいなものも聞かれたけど、旅を一言で言えば、それはただの自己満足です。日本という極めて経済的に恵まれた国に生まれたからこそできることだとも思う。そこで得るものは人によって違うけど、みんなにも是非一生に一度くらいはどこでもいいから行ってほしいと思う。僕が旅で得たことは限りなくあるから。

質問を受けたので答えを書いておきます。
Q1 : カメラは何を使っていたか
CanonのEOS55(一眼レフの中級機種)とIXY200(デジカメ)です。一眼レフのほうが断然きれいだけど、デジカメの方がシャッターチャンスが多いです。持っていること自体と危険は直結しないけど、気をつけなければいけないのは確か。

Q2 : 一番好きな国は?
今まで80カ国以上行きましたがこれが一番難しい質問だなあ。そうだなあ、今すぐどこかに行けたら、ボリビアにでも行くかなあ。

Q3 : 言語はどうしていたか?
南米のスペイン語はちょっとがんばりました。英語は話せます。でも通じない国はジェスチャーや日本語を話したりでどうにかなるものです。大丈夫。

Q4 : 日本に帰ってきて日本はどうか
小言でも読んでください。日本という国は大好きですよ。でもなんか「間違ったほうに進んでいる」って感じることはしばしばあります。

最後に・・・
僕はこの旅行で自分がすごいことをしたなんて少しも思っていない。すごい人でもない。将来のこととかで未だ悩んだりするふっつ〜の人です。こうして講義して、みんなを励ましたつもりで、むしろ励まされたのかなあって思いました。どうもありがとう。
ここのHPに来た人がいれば掲示板にでも足跡を残していってね。

@7月8日

くさいけど!!
選挙に行こう!
政治の文句を言う人が僕の周りにはたくさんいる。みんな不満タラタラだし、もうどうせ変わらないし、どーでもいいしって結構なげやりだったりもするけど。
でもさ、たとえ投票したい人がいなくても、選挙に行かない人に政治を語ることはあってはならないというか。
文句を言いたいなら選挙に行ってから言おうよ。って思うのだよ。
僕ら若い世代がみんな投票に行ったら、世の中ちょっと変わるかもしれない。
もう先の長くないジジイどもに、自分たちの未来をたくすのだけはやなんだ。
というわけで、選挙に行こう!

@7月29日

二年ぶりに日本のジメジメして暑すぎる夏がやってきた。昔を思い起こしてちょっぴり儚くなったりして、そんな日本の夏が好きです。しっかし、夏は日が過ぎていくのが早いなあ。
最近は出張(?)みたいなもので熱海にしばらく滞在している(3週間も)。熱海なんてすっごいしょぼい街だと思っていたのに、仕事の合間にお茶を飲みに行って、昔風の商店街なんか歩いてみると意外にいいのである。たぶん僕は自分の知らない場所に身をおくことが好きなのだろう。
休日に熱海からさらに南下して、松崎にシーカヤックをしに行って来た。雪が好きで寒いのもオッケー、逆に暑いのは大嫌いな自分。だけど夏の海はやっぱりとびきり気持ちいいのである。こんなとこで一年中ビーサンと短パンだけで過ごすのもいいかもしれなあ、ナンテオモッタリシテ。

@8月11日

式根島に3日間行って来た。
下田からフェリーでポーっと3時間チョイ。
最近新島が浜松在住のブラジル人に大人気らしく、船にはブラジル人が満載。異国情緒も満載で、最初からうれしやうれしや。
サーファーや若者は新島、ダイビングは神津島。その間に挟まれた一周12キロの小さな小さな式根島はあまり人気がないらしく、降りる人もあまりいない。
自転車で飛ばせば10分で島を縦断できてしまうのだ。しまったーって思った。やるとこなくって暇かもしれない、神津島に移ろうかな、と。
でもやることはいくらでもあった。のんびりしまくること、海に入りまくること、オジイと話しまくること。
毎日毎日海に入った。朝からワクワクドキマギして、銛を片手に魚を突きまくった。カワハギにカサゴ、ブダイ、スズメダイ、エソ。イセエビを捕ったときは興奮したー。
夜は大漁の海の幸たちを食って、ビール飲んで焼酎くらって、「もうだめー」って寝た。
島に来てたゲージンと仲良くなった。おばちゃんに高級アカイカを貰った。おじいに魚のさばき方を教えてもらった。常連のおじちゃんに秘密のスポットを聞いた。狩猟がうまくいかないと嘆いたら、釣りのあんちゃんがカンパチを丸ごとくれた。
たった3日の旅なのに、島旅はいいなあ。どうしてみんなこうも暖かいんだろう。

夜、闇の中を自転車で走った。
今年見た一番の星空だった。どれが夏の第三角形なのかわからないくらい、無数の眩い星達がそこにいた。
僕は坂を下りていった。まるで銀河に吸い込まれていくようだった。
「日本の田舎が好きだ」と思った。「日本が好きだ」って思った。
人の気配が感じられない幻想的な荒野の大自然もいい。でも日本の自然も好きだ。それは人々の生活の中に自然があふれているからだと思う。
幻想的な世界とはあまりにも程遠いけど、現実のリアルな美しい世界がここにはあった。

@8月30日

夏が終わろうとしている。
というか、もう秋だね。早くも稲刈りをしているところがあるのには驚いた。
子供と一緒に二週間キャンプをしていた。そしたら夏もオリンピックもあっという間に終わっちゃった。すごく楽しかったけどね。
突然だけど、日本や世界の環境って、ものすごいスピードで破壊されていると常々思う。でも、日本の田舎にいると、まだまだ大丈夫なんじゃないかなって思ってしまう。ある意味とても不謹慎なんだけどさ。
とある日の昼にそう思った。「ミーンミーンミーーン、ジジジジジジジジ」夏ならではの大合唱が毎日毎日永遠と続いていた。ほんっと騒がしくてにぎやかなこと。虫の声がうるさすぎる、こんな経験を果たして海外でしただろうか。記憶にない。
少し前に雑草を刈った場所がもう草ボウボウ。たいした自然じゃねーよって思っていた、静岡の里山のこぢんまりとしたこの場所は、目を凝らすと沢山の自然であふれているのであった。「ずこーん!」じゃなくて「ジワジワ」とジャブのごとく効いてきている。
日本の自然は本当に豊かだ。ぜひ後世に残してあげたいと思う。

 

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