想い出は旅によって形成されるもの。少なくとも自分の場合においては。
そして、この数年を思い返すと、よくも沢山息子や家族と旅をしている。息子のハルと一緒に石垣島や与那国に小笠原、四国に九州、北陸に富士山や白山など、たくさんの場所に行った。いい思い出だなあ、と勝手に余韻のようなものに浸ってみると、この夏どこも行ってないじゃないか、となるわけだ(粟島には行ったけど、もっと遠いどこかに行けてない)。
やっぱり夏なんだから二人旅をしよう。いよいよ海外へ、と思い。自分が行きたいのはミャンマー、台湾、えーとそれから・・・・と色々考えた。その場所に一緒に行っている我々を想像し、イメージしてみると、はてあまり楽しく感じない。結局那覇行きの航空券を買ってしまった。沖縄はこれまで彼と3回行ったけど、いずれもものすごく楽しかったのだ。遠くの海外より沖縄の方がよっぽど良いと思うことが何度もある。それは遠くのパウダーよりも北海道、に通じるところがあるのだが(余談)。
行き先は4年くらい前に、台風によって全て予約していたのに渡れなかった慶良間諸島。
調べると阿嘉島、座間味島、渡嘉敷島とあるのだけれど、素朴そうで、でもそれなりに便利そうで、かつキャンプ場がある座間味が良さそうで、まずは座間味に行こうと思った。その後は行ってみて臨機応変だ。
那覇からとまりんへ。ちょうど9月になってしまい、船が一便減ってしまっていて、時間が空いた。那覇まで行けば船はあるかなと、適当に無計画で飛行機をとったのが悪いんだけど、今回は無計画というのと、できるだけ昔のように身の丈にあった旅をする、というのもテーマ。第一牧志公設市場へと向かった。ハルは肉売り場のブタのフルフェイスに興味津々。豚足も触りまくり。自分は魚をよく観察し、明日から魚を捕った場合、どれが食べられるかをリサーチする。二階でフーチャンプルとそばを食べた。「沖縄の言葉は違うんだよ〜、これはポークといって…沖縄のラーメンはそばというんだ…野菜炒めはチャンプルでね」と得意気に説明すると、「じゃあ、ご飯は?」「お茶は?」とすぐに質問が返ってくる。
沖縄はほんと「アジア」で旅していて愉快だなぁと路地を見ながら思う。
さて、時間も潰れて腹もふくれ、オリオンビールもしっかり飲めたので、とまりんに戻り16:00の高速船に乗った。途中船は阿嘉島を経由し1時間程度で座間味へ。そこからバスで阿真ビーチへ向かうとすっかり夕方だった。テントを張って夕暮れの海に入る。時間的に透明度はあまり良くなかったけれど、暖かく気持ちよかった。買い出しに行こうと思ってたのだが、もう19:00くらいになってしまったし、酒がないのだけが悔やまれたが今日は持参したラーメンを食べることとし、そのまま就寝。
6:00 激しい蝉の声で目がさめる。(毎日このサイクルとなった)阿真の集落を探索して、朝食のパンとコーヒーを飲んで海へ入る。朝のためか透明度が素晴らしい。のんびりしてから自転車を借りて港と村一番の集落に行き情報収集。商店の品揃えは申し分なかった。コンパクトにギュッと。そこで買ったポテチとビールを海を眺めながら飲んで、坂を上がって古座間味ビーチへ。
正直あまり期待していなかったんだけれど、海の中がすごかった。まるでボートダイブのような見事なサンゴ礁と魚達。
ハルは上手にシュノーケルできていた。
3時頃まで遊んで、帰りにかき氷を食べて買い出しをして、キャンプ場へと戻る。現地で買った銛をもって海に入り、3匹ほど魚を突いて今日の夕食に。なかなか美味だった。ハルを連れて魚を突きに行っているので緊張感もあり、かつ現地の600円くらいの銛だから、やはりうまくつけない。でも二人で食べるには十分だね〜。
帰り際に見事なウミガメを見た。
3日目。朝から目の前のビーチでシュノーケリング、朝は透明度が高い。そしてウミガメに会えた。
阿嘉島へと渡る。
自転車を借りてニシハマビーチへ。ここなぜか北浜って漢字だと書くんだよね。
座間味よりさらに空いていて、高台からみる海はどこまでもきれいだった。
たっぷり遊んだら、かき氷を食べて、ローカル船で帰って、ビールと食材の買い出しをして、夕方は亀と泳いで、そのまま銛で魚突いて食べる。ああ、シンプルなルーティン島ライフ。ずっと日差しを浴びて、泳いでいるせいかハルと一緒に9時に寝てしまう・・・・
4日目。移動しようかなとも思ったけれど、結局座間味のまま。朝は亀とのランデブー、その後高台まで軽くハイキング。
かき氷食べて、ビール飲んで、夕日見て、一日が終わる。ああ、豊かだ。夜は流れ星を二人でビーチに眺めに行ったんだけれど、二人とも10分で寝てしまい、あまり星は見えなかった。すごい星空だったけれど。
5日目。
朝から雨。でもずっと降っているわけでもなく、やんだり降ったり。フェリーに電話すると、明日はスローボートは出るが、高速船は高波で出ないかもしれないとのこと。もう一日いたかったけれど、本島に帰りますかね。
朝は最後の亀との遊泳を楽しんだ。
リピートしたかった古座間味ビーチの見事なサンゴ礁のスノーケリングをしに行って、
濡れたものを急いで片付けて15:00のフェリーに乗った。
身の丈的なのがテーマなので、那覇ではユースホステルに泊まった。ずっと300円のキャンプ場に泊まっていたのに、那覇でいきなりきれいで豪華な場所に泊まると、これまでの非日常体験がリセットされてしまうのではと思ったのだ。
やっぱり那覇でもかき氷を食べて、オリオンを飲んで寝た。
最後の日は雨の沖縄だから、宿でのんびりとも思ったけれど、首里城まで遊びに行った。
そして我々の今年の夏の冒険が終わった。最高だった。
「サイコーだね、来てよかったねえ〜」と亀を見た後に心から喜んでいたハルの言葉が耳に残った(オヤバカ)