トリプルポイント(3カ国の国境国境)へ行くから早く出ようなと、今日も4:30起床。3:00から激しい雨が降っていた。乾季なので雨はやむだろうとガイドにきくと、止まない雨なので出発するという。6:15、我々は断崖絶壁の壁へと向かいジャングルに入った。遠くから見たらまったく登れる気がしないエルキャピタンのような壁も、急だけれどしっかりとした登山道が作られていた。粘土質なのか、階段はえぐれ、雨で滑りやすくなっていた。激しい滝の下を通ること数回。明らかな落石のあとが無数にあり、足早に進む。とにかく雨が激しく、とくに滝に打たれたのですべてが濡れた。
2時間半後、意外とあっさりとテーブルの上に上がる。とにかく雨が激しく作戦会議。往復8時間かかると言われたトリプルポイントはこの雨だと行けないという。走れば4時間じゃない?などと寺と話すと、「こいつら何言ってやがる」とガイドからは大顰蹙。ひとまずテントをはって様子を見ようとなった。
テーブルの上のキャンプサイトはスペースが限られているらしく、すれ違うポーターたちと情報交換をしていた。サンフランシスコと呼ばれる張り出した岩の下のキャンプサイトに落ち着くことにした。3張りが限度の小さいサイトだったが、雨がほとんどよけれて非常に助かった。濡れたものを乾かし、服を着替え、お茶を沸かして天候の回復を待った。
数時間後、13:00に一時的に青空が見えた。雲の動きはかなり早く、今がチャンスかとこの辺りで最も高いと言われる岩へと上がる。
ロライマの上に厚い雲が乗っていて、動きも早く流動的。
それでも2時間は粘っただろうか。完全に晴れ渡り全部が見えた!ついに来た!と我々は歓喜の声を上げた。
まさに、この景色を見に我々はここまでやってきたのだ。このロライマの頂に。
凛々しい隣のクケナンも。その滝も。そして下の大地も川もすべてが見えた。
そこから違うビューポイントへと散策し、クリスタルや不思議な植物を見てまわった。それにしても不思議な大地だった。この外界から隔離されたまっ平らな頂上に、独自の植生が発達したのだ。コナン・ドイルが失われた大地で想像力豊に描いたように。
こちらは晴れてたら夜の散歩やさっきのビューポイントでの撮影もステキだろうと想像しながら夕方テントサイトに戻ってきた。。
日が沈む。先ほどできた水たまりが闇の中に輝いて良い光景だった。
希望はかなわず、日の入りとともに雨がふりだしたのであった。