旅から帰ってきて早2ヶ月。今ではすっかり日本に馴染んでいる。旅の間ずっと感じていた→「人間って苦しいこととか辛いことって順応するのが遅いけど、快適にはすぐに順応できちゃうんだろうなあ」って。たとえば水シャワーとか、虫のいる汚いベッドとか、そんな生活に慣れるのに一週間かかったとしても、お湯のシャワーやきれいなトイレには一発で馴染んじゃうってこと。
一発とはいかなかったけど、日本食も快適な布団も毎日のお風呂も、今や感動もない普通のこと。なーんかそれって残念だ。
今までずっと旅をして、最近は一年半の旅に出ていて、もうこれで終わりかなとも思っていたけど、やっぱり僕は旅が好きだ。旅をする感覚で日々暮らしていけたら最高なのになあってつくづく思う。
この快適極まりない生活に身を置いていることでオロオロしていることもある。それはある「感覚」が失われていくということ。うまくいえないけど、旅をしている間に得てきた、いろいろな感覚が、日本で生活をしていることでどんどん失われていく。地名だって人の名前だっていろいろな思い出だって、水が溢れるようにどんどん忘れていく。これはどうしたらいいのだろう。
とりあえず首都圏に住むのはいやだなあって思う。
幸運にも、4月から静岡の田舎で暮らすことになった。