お久しぶりの沢木耕太郎。
残った的確すぎる言葉をメモ。
「たぶん、悼むというのは「欠落」意識することである。あの人をうしなってしまった! と痛切な思いで意識すること、それが悼むということなのだ。
だが、ヒトはやがて忘れていく。なぜなら、忘れることなしに前に進むことはできないからだ。前に進むこと、つまり生きることは。人の死による「欠落」は永遠に埋めることができないが、やがてその「欠落」を意識する人が誰もいなくなる時がやってくる。必ず、いつか。そのとき、死者は二度目に、そして本当に死ぬことになる」
『ポーカー・フェース』より。
そう、人というのは忘れる。そして忘れることによって生きていくことができる生き物だと思う。
本の中で山野井泰史さんの話が二回も出てきた。やっぱすごいなあ。