ファストパッキング2015コンテンツ第二弾は大峰山脈。本当ならばヨセミテに行っている間に行われているはずだったのだが、いろいろとアクシデントがあり延期となり、奇しくも行けることになった。山に呼ばれてた?
今回たどる大峯奥駈修験道は奈良県の吉野から熊野神社まで大峰山脈を貫く約100㎞の道。1300年前に修験道の修行場として開かれ、いまでは世界遺産となっている。
17:00に恵比寿から吉野へと向かう。新幹線を使っても5時間のアプローチ。遠いぜ・・・
宿にサクラビール的なものがあったので、「桜有名なんですか?」と聞いたら「えっ、日本一の桜なんですよ・・・」と返された。失礼しました!
翌朝3:30に起き、出発。ね、ネムイ・・・
今回は2泊3日と長い行程と距離、そして雨予報なので荷物が重い。
吉野のお寺や参道を通り、高度を上げてから登山道へと入る。ゆるやかなアップダウン。
この修験道の総本山である大峯山寺のある山上ヶ岳の手前で噂の女人結界の門が現れる。ここからは女性が進むことができないのだが、門の女という文字がとられていたり、英語のWomanのWoが消されていたり、差別!と女性に書かれていたり。ドン引きな男4人衆でした・・・
山上ヶ岳には行場と呼ばれる修行場が多数あり、宿坊もあり、こんな山中に突如現れた村みたいな場所が面白い。その後雨の中進むも、路面が滑ったり思うように進むことができずに16:00に行者還避難小屋。この後のテント場はエアリア地図で4時間後なので、今日は寝不足もあるし、天候も良くないし安牌に避難小屋に泊まることとした。
翌朝はなんとか朝焼けが見えるも、天気は下り坂。
この山塊の唯一の百名山である八経ヶ岳(標高1,915m)へ。
時折霧は晴れるのだが、基本的には曇の中の山行だった。比較的緩やかだった北と違って、南奥駈は険しく荒く、コースタイムがなかなか縮まらない。今日も目的地へと辿り着くことはできずに平治ノ宿でテント泊。行程のツケは翌日に回された。
最終日、時間がなさすぎて2:00起きである。暗い雨の中ヘッドランプをつけ、山を登る。地蔵岳付近の鎖場は、雨のためかなり難航した。頑張ってもがんばっても、一向にコースタイムを圧縮できず、下り基調と思っていたのにとにかく登る。そして横殴りの雨。まさしく修行だった。
ようやく着いた玉置山へと向かう道、そこからの道はようやくなだらかになり、残る力を振り絞り頑張って走る。
そして17:00すぎにようやく熊野本宮へ。
103km、累積標高(上昇)は7,100m。なんとも辛い修験道。昔の修験者に思いを馳せ、またその偉大さを知った3日間だった。
2015,6,16
詳しい記事はこちらから
https://mag.onyourmark.jp/2015/07/fastpacking_omineokugake/79442