アコンカグアへ -5- 富士山ファイナルトレーニング

最後のフィールドトレーニングに出かけた。
鳳凰三山、八ヶ岳、金峰山などいろいろ検討したけれど、結局アプローチの近さと、標高の高さで富士山となった。
太郎坊に着くと、6人くらいの団体がテントを撤収してちょうど出発するところだった。今回は寺とカッセの都合のついた3人でゆっくりとスタートする。ぽかぽかの陽気で薄手のインナーになって汗ばむほど。
今回は標高差だけは完全に現地に似ている。仮想ベースキャンプからCamp2、Camp3だ。本番はこれと同じで、あとは空気が薄いだけだな、ととっても明確なトレーニングだった。とても役に立つ!

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7合目にテントがひとつ張られていた。「こんにちはー、テント泊ですか?」と聞くと「ええ、いろいろリハビリで」と。単独で来られている片山右京さんだった。あとでフェイスブックを見ると、心のリハビリでもあると書いていた。感慨深い。
我々は安全に、適当に、というのがモットーだったので、地面が氷で固まり始めたところからちょっと上がった2900mのテラスで終了。

ラーメンを作って眠る、持ってきた服を全部着込むとうつらうつら・・・
気持よく1時間寝てしまった。

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陽もだいぶ傾いてきたので、降りることとする。大砂走りがパット見は凍っていないのに、固まっていてとても変な感じ。雲が下に降りて行き、夕焼けと相まってとても美しい。山中湖には影富士がくっきりと映っていた。そして太陽が沈むと今度は空に富士山の影ができた。それは初めて見た光景だった。

この時期の富士山もいいな。昔は退屈な山だと思っていたけど、来れば来るほど違う顔を見せてくれて、とても味わい深い。多面性をもつ面白い場所だな~とつくづく思った。

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今日も無事下山。登山口と登りで挨拶をしたパーティーが翌日滑落して2名がなくなるという事態に。明日は我が身、気持ちを引き締めつつ、ご冥福をお祈りいたします。

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