通常5日間の行程だと、プナカやワンデュ・ポダンがパロから行ける最も遠い東の地ということになるらしいのだが、今回は無理を言って更に3時間ほど東のポブジカまで連れて行ってもらうことに。
道は再び屈折する峠道となり、ところどころ未舗装で、ところどころ崩れていて、とにかく時間が掛かる。ティンプーからプナカへの道と同じように、道中かなり傾斜が厳しいところにも人の家があり、営みがあり。こちらはただただ感動して、車窓の外を眺めるだけである。
ペレ・ラの峠の少し手前を右折し、3,360mのラワ・ラ峠を下りポブジカの街へ。
突然、視界にガンテ・ゴンパがどどーーーーんと現れた。1613年に開かれたお寺らしい。
中は非常にのどかで、広場で家族がくつろいでいたり、子どもが鬼ごっこをしていたり、お坊さんたちがお経を唱えていたり。
ここ自体が高台になっているので、谷の平野がよく見える。広々とした草原に大きな家。ブータンの家は一つ一つが大きい。世界でも類を見ない大きさだという。九州の土地に、大田区の人口だからなあ。これも幸福度アップに結びついてるよな、きっと。そんなことを思いながら眺めた。雲の中から日がさして、とても美しい。そういえばブータンに来て初めて晴れた気がする。一瞬だったけど。
ここから森の中を1時間ほどハイキングした。谷の底は湿原となっていて、冬にはロシアからツルが渡ってくるのだと。牛としか会わない、静かな場所だった。途中から雨が降ってきた。やはり雨季のブータンだった。