立山の雪崩

tateyama

11月の終わりは立山でキャンプしてスノーボードってのが例年のパターンだった。今年は転職したてで、有給がゼロだったから行けなかったんだけど、仲間はいつものように入っていた。

仕事中に見知らぬ番号から電話がかかってきてでると、立山に入っている仲間の奥さんからだった。
ニュースを見て、慌てて電話をかけてきたのだ、と。警察にも問い合わせて、一人はすでに意識不明で、神奈川県などに住む6人のメンバーとの報告を受けた。
どんぴしゃりだと思い、足下がフラフラした。ついにあいつ等の誰かが逝ってしまったのではないかと。
名前を読み上げてもらうと、すべて知らない名前だった。その後電話もつながり無事を確認できたのだけれど、久しぶりに凄く焦った瞬間だった。
大切な人を亡くすのは本当につらいことだろうなあ、と思う。

雪崩にあった人たちは、その装備を聞いても、彼らがホグロフスというけっこうコアなアウトドアウェアを扱うメーカーに勤めていたことからも、ちゃんと準備をしていた人たちだと思う。だからなのか、報道などでもあまりバッシングされていなかったのはよかった。
どんなに手練れでも、準備をしていても、やっぱり事故は起こるし、防げない場合も多々ある。
スーパーがつくほどの経験者も、山では良く死んでしまう。
アウトドアスポーツをやるということは、整備された場所でのスポーツとは異なり、不確定要素がある分、リスクが高まっているわけだ。それでも、日常では味わえないすばらしさがあり、その感覚を忘れられずに、我々はフィールドに向かう。だから無情だけど、やるせないけど、野外である程度のリスクは仕方ない。

でも、事故があれば、雪山にいく勇気やモチベーションが、やっぱり下がる。
そんな気分の最中、ホグロフスの社長の言葉に心うたれたので、紹介したいと思う。あんな事故のあとに、なかなか組織の長として言えない言葉だと思う。

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山登りを、雪山滑降を継続します。
二度と同じような悲しみを味わうことのないように、
そして誰にもこのような思いをさせずに済むように、継続します。

ご報告→
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そう、やはり僕らは懲りずに、自然の中へと向かってしまうのだと思う。
それほどまでに、その場所は、かけがえもなく素晴らしい。

2 Replies to “立山の雪崩”

  1. 僕らもニュースを注視しました。

    ニュースを聞いた時に君の名が頭の中をぐるぐる回りました。
    事故の詳細が分かるにつれて君でない事に(君に対して)安堵。

    僕も家庭が出来たので気をつけながら美ら海で遊んでおります。
    お互いに気をつけましょう。

  2. あなご >
    ありゃ、心配させましたか。
    すみませんでしたね。気をつけて遊び続けようね〜!

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