小値賀島にて @11月18日2010年
九州の上五島列島、小値賀島に行った。前から訪ねてみたかった長崎へ、そして最近その島に住み着いた友だちを訪れたい、という想いがあった。
人口はたったの2,000人代。佐世保からは高速船でほどほどの距離にあるのだが、長崎や福岡からは半日かかってしまう、いやにアクセスが悪い島。その分、島ならではの文化や雰囲気、特別な空気が未だに残っていて、旅人視点だとものすごい魅力的な場所ではあるのだ。ただ、一般的な見所やダイナミックな場所はないので、普通の観光客は行かないだろう。
たった3日の滞在ではあったけど、見ず知らずのおっさんに大工仕事を手伝わされたり、彼らと気持ち悪くなるくらい飲んだり、朝の漁に連れて行ってもらったり、集団で疎開して無人島となってしまった廃墟の村(野崎島)に行ったり、てんこ盛りの興味深い体験があった。 でも、島の現状がちょっと悲しかったのも事実としてあり。
島の人口は毎年100人の単位で減り続けている。高校を卒業した子どもたちは、100%島を出てしまう。それは島に仕事がないとみんなが感じているからだ。島の主な産業を担う漁師のおじさん達は、漁師という職業に未来がないと考えいて、子ども達には決してその職業を継がせない。
漁師達がその身をもってして実感している、切実な環境的問題もある。海水温度が上昇しているためなのか、何なのか、本当に魚が捕れなくなっているのだという。これからもそれは悪化すると彼らは考えている。だから子どもには家業を決して継がせない。
島旅ならではのものすごく楽しい旅ができたのだけれど、友人のおかげでディープな話がたくさん聞けて、そのバックグラウンドを聞くと決して手放しでは喜べない、ものすごく感慨深い旅となった。
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