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知らぬが仏の砂漠道 (パキスタン)
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12月23日、予定通りラホールに到着、YWCAに泊る。日本人旅行者も多数宿泊しており、幸運にもパキスタンに2年間留学していたという日本人女性と話をすることができた。そこでやっと、パキスタン西部、バローチスタンの砂漠での、「危険」の謎の答えを知ることができた。

 クエッタからイラン国境タフタンの間には、今も武装強盗が頻繁に出没するという。深夜に走るバスを止め、武器を持った一団が集団で金品を奪うそうだ。そして、その砂漠の村の一つは、外からは分からないが、武装強盗の一味の村なのである。そして砂漠に限らず、パキスタン南部のモエンジョダーロ遺跡の側にも、そのような武装強盗の村があるという。さらには、最近ぼくと逆ルートでイランへと向かった自転車旅行者が失踪したとも聞いた。

 どちらも、ぼくが通ってきた場所だった。そして、どちらもぼくが何も気にせず野宿をしていた場所でもあった。一つ間違っていたら、ぼくもその青年のように行方不明になっていたかもしれない。
しかし、もしこの事実を事前に知っていたら、ぼくはバスに乗っていただろうか、それともテントの中で寝付けずに脅えていただろうか。まあ、結果オーライだったのだから、今日まで知らなくてよかったってことかな。

 これこそ知らぬが仏というのであろう。

 

 

 

 

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