トップページ

 

 
 

01.誇り高きエチオピア
02.シミエン国立公園
03.入院!
04.悪の巣窟、ナイロビへ
05.おれたちゃマサイ!
06.赤道直下のケニア山
07.アフリカ大陸最高峰へ
08.アウトドアグッズマニア
09.偽札発見!悪徳ガイドにリベンジ
10.楽園
11.マリンディの悪夢・・・
12.悪の巣窟で停滞
13.密猟者が潜む山
14.ナイル川でラフティング
15.深夜の訪問者
16.黒人のホビット、ピグミーに会う
17.何を求めていたんだろう
18.大虐殺記念館
19.コンゴに行きたい!
20.内戦に遭遇

 
 
 
 

4. East Africa
mail_18 / 29th,APR,2003 @ Butare : RWANDA
大虐殺記念館

 

未練たらたら。やはりコンゴに少しでも入ってしまいたくなり、このブタレで「コンゴってどうなの?あぶなくなーい?あぶなくなーい?」といろいろな人に聞いてしまった。
ここから3時間で行ける、コンゴのブカブという町は安全らしい。このブカブから南のウヴィラという町に陸路で行き、そこからブルンジのブジュンブラへ行こうかとも想定していたのだが、その夢は儚く消えた。「ブカブは安全だが、その北のゴマは危険。ウヴィラは安全だがブカブからウヴィラへと続く道は危険」だという。
この旅では、ガイドブックに危険とされた箇所もいくつか通ってきたが、常に心がけてきたのは現地人の言うことを聞く、ということであった。それは自分の中の治安を図るモノハシであり、決め事であった。
現地の人が普通に行き来している場所は、比較的安全だろうと思っていたし、現地の人までが危ないというところには、行かない方が無難であるとした。
ちなみに、ブルンジも内戦をしていて、特に北部ブルンジは危険ともいうが、これは現地の人が「今はとっても安全」というので信じて行くこととする。

今日、大虐殺記念館、と呼ばれる場所へ行ってきた。正式名称かは不明。
幼いころ、中国の南京大虐殺記念館に行き、無数の人骨などを見た記憶があるが、それよりももっと生々しかった。

ブタレからキゴロンゴロに向かい、そこから自転車タクシーの後ろに乗って3キロ。地元の人がムランビと呼ぶそれは、小さな小さなのどかな村の中にあった。

正面に学校のような大きな校舎がある。(実際聞くと学校だった)
その裏手にも校舎が並び、教室は30部屋くらいだろうか。その教室一帯に、何の説明も無しに人の遺体が置いてあるのだ。ある部屋は頭蓋骨や骨を並べてあるだけであったが、ある部屋は木の机に半ばミイラ化した遺体が何体も何体も並べてあるのであった。
遺体から取られたのか、血だらけになったぼろきれのような服が一個所にまとめてあった。遺体は全て裸で、腐食を防ぐためか石灰みたいなものが全身につけてあった。
見るだけでも痛たたましいが、目をそらしてはいけないと思って、その子どもから大人までの無数の遺体を凝視した。
ミイラの状態で見ると、どう殺されたかが伝わってくる。
頭が陥没している者や腕がひん曲がっている者、肋骨が折れられている者、くぎが刺されている者。一つの教室に50体以上は在る。教室は30以上あるのだ。

94年、ルワンダの大虐殺の折に、この周辺の住民(おそらくツチ族)が学校に集められて一斉に殺されたという、その数2万人。死体の状態を見る限り、近代兵器ではなく、おそらく鈍器や農具で殺されたのでないか。
遺体には1歳や2歳の小さい子どものものもあった。いったい誰がそんな惨たらしいことをできるのであろうか・・・
殺す方の気が知れない。

この場所では2万人といったが、この国全体では100万人もの人が虐殺されたという。
間違っていたら悪いが、以下あらまし

少数派のツチ族と、フツ族の諍いは古くからあった。ツチ族がフツ族を虐殺したこともある。独立以来政権を握っていたのは多数派のフツ族であった。
90年に入って、この国はウガンダで訓練を受けたツチ族の軍隊に2度に渡り攻め込まれた。様々な仲介が入り和平に向かうとも思われた矢先、この国の代表(大統領)がその和平会議から帰国する際、首都キゴマに飛行機が着陸する瞬間何者かの放ったミサイルにより殺されたのである。
これが引き金となり、フツ族の出した結論は「ツチ族との問題解決はもはやツチ族を根絶する意外にないのだ」というものであり、100万人にも及ぶ虐殺行為にいたったのである。

一番の悲劇は、この虐殺に軍人でもない普通の大人の男女、そして10代の子どもまで参加したことだという。
アフリカは原始的で、部族間の争いが強い、というイメージを持っている人も多いと思う。しかし、これはそれを超えてしまっている。1994年というのは江戸時代でもなければ、第二次世界大戦でもないのだから。

このフツ族とツチ族の問題が、ルワンダの南、今も進行形なブルンジの内戦の主な理由である。そしてよくは知らないが、東部コンゴに暗い影を落としているのもこの問題が絡んでいるという。
同じ国で(とは言っても数十年前までは国という観念がなかったからだとも思うが)こんなことが行われるとは、人間は本当に残虐な生き物である。
人間の本質というものについて、多少考えてしまうくらいだ・・・
ありきたりの言い回しだが、二度とこのような事が起きない事を願う。

Next >>

 

▲top


All text and images © 2007 tabibum . All rights reserved